氣比神宮大鳥居 修繕事業完成

氣比神宮大鳥居 修繕事業完成


 本朱漆塗工事を終え、より一層艶やかさを増し、重要文化財氣比神宮大鳥居が約一年ぶりに覆いを外しその姿を現しました。この大鳥居は、境内建造物が悉く焼失した昭和二十年の敦賀空襲においても唯一その戦火を免れ、正保二年(一六四五)の建立以来、三七三年もの間、敦賀市のシンボルとして町の中心に聳え立ち、私達の心の中に生き続けて参りました。そして現在に至る迄その時代毎に人々によって温かく護られ、概ね約三十年毎に修繕工事が行われ、漆の塗り替え及び部分的修繕が繰り返し行われて参りました。
 日本三大木造鳥居として名高く、実に文化的価値、建造物としての価値の高いこの貴重な遺構を私達の時代で絶やすことは到底許されることではありません。大鳥居の永い歴史の中、此の節目の期に直面する関係立場として、この大鳥居を次の世代へ確実に引き渡すという固い決意のもと、本修繕事業を平成二十九年正月より約一年の工期を費やし執り進めて参りましたが、昨年十二月全工程が終了し、無事竣工清祓い式を執り行うことができました。
 本事業を滞りなく完遂し、この大鳥居が将来へと継承されます事は誠に喜びに堪えず、偏に氣比大神様の御神徳の賜物であるとともに、国をはじめ県、市からの文化財助成、更に本事業に対し赤誠溢れる御奉賛をお寄せ戴きました氏子・御崇敬皆様方の真心によるものと深く感謝致し茲に謹んで御礼の御挨拶を申し上げます。


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